管理人の日々の日記。 普通な日記からヲタクな日記、私信までもが入り乱れる暴露場です。 そして、予告もなく腐女子用語入り乱れたり、ナマモノの内容になってしまうことも… 読まれる際は充分ご注意ください。 テンション故、誤字・脱字あるかもしれませんが見つけた時はどうか見逃してやってくださいm(_ _)m コメントも大歓迎ですvv
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創作BLファンタジー

『birth』


【登場人物】
※時間軸は『birth』に合わせております。



*麒麟(きりん)

年齢 : 0歳~




狴犴(へいかん)


年齢 :






 

ごめんなさい‥‥
私は‥貴方の声に応えることが出来なかった




たとえ貴方が僕を見ていなくとも‥
僕は‥‥貴方を愛しております






side:天狐



目の前に広がる風景‥‥

扉以外何もないただただ真っ白な異空間の真ん中に、聖獣の母となる“連理の樹”が堂々とそびえ立っていた。

聖獣と呼ばれる神々はこの“連理の樹”に実を付け、やがて天界の地に生まれ落ちる。
始めは獣の形をしているが数百年の時を経て、人の姿をとるようになる。
まだ能力も未熟なこの時期を”幼獣”と呼び、数百年の月日を経て与えられた試練をパスして”成獣”と成長する。

この場所を守っている天孤は数年前から成っている実の下で、生まれてくる聖獣のことを思い、毎日を過ごしていた。


****************************


「まぁ‥」

その日は暖かな日差しが差している午後だった。
“連理の樹”から少し離れていた天狐はすっかり定位置となった樹の根本に戻って来ると、そこに小さな獣がうずくまっていた。
漆黒の毛は日の光を受けてキラキラと輝いている。

「この姿は麒麟?・・・でも、黒麒麟なんて珍しい」

一般の麒麟は金色の毛並みをしているのだが、ほんの僅かな確率で黒い毛並みをしている麒麟が生まれると書物に書いていたのを思い出した。
天狐自身もすでに何千年と時を過ごしているのだが、その間に二度ほど輪廻を繰り返した麒麟の姿は全て金色だったのだ。
天狐に気づいた麒麟は警戒心むき出しでこちらを見つめている。
自分は安心だと思わせる為にそっと手を差しのべると、麒麟は一瞬たじろいたものの、すぐに近づき頬を擦り寄せてきた。

「獅子王様もお喜びになること」

幼き命に天狐は自然と笑みを浮かべた。
生まれてからヒトガタになることができるまでの数十年は“連理の樹”がある部屋で神力を蓄えなければならない。
この部屋は何者にも侵されることが出来ない閉ざされた空間なのだ。
何千年と生きることが出来る神獣にとっての数十年なんて瞬きほどに短い。

「こら、走ると危ない」

麒麟は数年でヒトガタになる術を得、天狐の忠告など無視し、部屋の中を自由に走り回る。
あまりにも早い成長に“連理の樹”の部屋の向こう側ーー天界ーーへ出すことを先に延ばすことにした。

「天狐、またテンカイのお話して?」

遠くへ走って行ったかと思えば“連理の樹”の根元に座っている天狐の許まで戻り、膝の上に乗ると満面の笑みを浮かべ、話をねだる。
時間潰しと、この空間から外に出た時に困らないようにと予備知識として天狐は麒麟に天界の話を最近するようになった。
よほど興味を持ったのか、走り疲れると必ず傍に寄ってきて話を聞くのが習慣になった。

「それじゃあ‥今日は神獣の話をしようか?」
「聖獣って僕たちのことだよね?」
「そうだよ」

そして天狐は口を開いた。
聖獣は大きく二つに分けることが出来る。
一つは各方角を司る神々に仕えている聖獣‥‥東の青龍は帝釈天、南の朱雀は閻魔天、西の白虎は水天、北の玄武は毘沙門天の許で日夜過ごし、もう一つは天界にいる聖獣‥‥鳳凰、狴犴、天狐、麒麟、饕餮は天界で思い思い日々を過ごしている。

「もうすぐ皆にも会えますよ」
「本当っ?!」

よほど楽しみなのか麒麟の表情が破顔する。
そして聖獣の名を繰りかえし口にする。

「ねぇ、もっともっと教えて!」




この時、天狐はもうすぐこの純粋で真っ白な麒麟が漆黒の闇へ堕ちていくことなど微塵にも思わなかった――――――






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