さて、3日目です…
謙也君を7日で落としちゃおう企画、ここで一波乱です。
てか、うちの中では大波乱です…
こんな予定じゃなかったんだけどなぁ…謙也君が捻くれたorz
うちの書く謙也君と光ちゃんは100%可愛そうな役なので…可愛そうな役所がメインにくると話自体が可愛そうな話になってしまうんですね(ぇ
この話、7日まで続くのだろうか…次で半分すよね??(苦笑
7daysなのに6日とかで終わってたら笑ってやってくださいvvvv
見る勇気のある方だけどうぞ…
※お詫び※
wordのテキストで貼り付けていますので携帯では大変読みづらくなってしまっています。
携帯からでも読めるようにしたいのですが、文字数がオーバーしてしまい投稿できません。
どうしても1つの日記に1話を収めたいのでこのままにしたいと思います。
携帯で読めないことはないですが、改行がされないので文字がぎっしり詰まった状態であると思ってください。
あらかじめご了承くださいませ↓↓
【登場人物】
[名前] 忍足 謙也
[所属] 四天宝寺テニス部
[悩み] 光にごっつう睨まれてるっちゅうねん…俺、何かしたか?
[名前] 財前 光
[所属] 四天宝寺テニス部
[悩み] 謙也先輩、はよ俺の気持ちに気付いてくださいっすよ
その他、愉快な四天宝寺レギュラー陣でお届けしますvv
財前光はモテる…
言われなくとも謙也は知っている。
入学してから告白された回数は星の数ほど、ヴァレンタインのチョコレートも四天宝寺中学では収まることなどなく、他校から熱烈アプローチを受けていた。
しかし、星の数ほど受けた告白も鬼のように差し出されたチョコレートも一刀両断し、受け取ることはなかった。
謙也からすれば何とも羨ましい話である。
あんな無愛想のどこがいいのやら…とぼやけば100倍、いや1000倍で女子からどやされた経験も少なくはない。
謙也はそのことを思い出し、身ぶるいした。
だが、付き合いが長ければ長いほどその人の印象を変えていく。
最初は無愛想で取っ付きにくい奴かと思ったが、そうではないことに気づいた。
今ではその無愛想さえも可愛く思えてくる時もある、いつもそうではないが……ムカつく時はやはりムカつく。
「何で俺んこと好きなんやろ……」
「そんなもん好きやからにきまっとうやん」
「しっ、白石!!何でおんねん!!!」
「何か呼んでも気づいてくれん雰囲気やったから謙也を観察しとった」
「悪趣味…」
「ん?何か言うたか?」
「イイエ、ナニモ……」
女ならば即倒してしまいそうな極上の笑顔を見せられても謙也にとっては不気味な何か含んでいそうな笑みにしか見えない。
そのような顔は千歳にでも見せとけばいい…しかし、すでに千歳の視力と脳内は腐ってしまっているので何をしても通じないだろうが。
遊び相手ならば他をあたって欲しい…
「で、何か用?」
「あぁ…オサムちゃんが呼んどったで」
「どアホ、それを早く言わんかい!!」
顧問からの呼び出しを適当にあしらうとは、伊達に2年生から部長を任されているだけある…と言いたいところだが、やはり顧問からの呼び出しを放っておくのは流石にいただけない。
しかもオサムちゃんを探すのは一苦労…いつも決まった場所におらずフラフラしているので見つけるのが困難なのである。
無駄足になるかもしれないが、謙也は顧問を探しに教室を出ていった。
顧問、渡邊オサムがいつもいる場所……そんな所におるんかい!!と突っ込まれそうな場所を中心に謙也は探すことにした。
笑いに関しては先生も抜かりない。
だが顧問の笑いはどこかおかしい、焦点がずれているのである……例を挙げるとするならば、コケシとかコケシとかコケシとか。
そしてしばらく顧問探しをするが、どうやらその前に昼休みを終えるチャイムが鳴りそうであった。
急ぎではないかと思い探してみたが、初めから諦めて部活の時にでも聞いてもよかったのではないかと今さらだが思ってしまった。
予鈴まで後5分、本鈴まで後10分…諦めて教室に戻ろうと外を見ながら歩いていると、校舎裏に何やら人影が。
よくよく見てみるとそこには2人の生徒がおり、その内の1人は財前であった。
校舎裏への呼び出し、女の子と話しているところから見てどうやら告白とかの類であろう。
財前が積極的に女の子と2人きりになるとは考えられなかった。
呼び出し場所として校舎裏を選ぶ所は笑いとして少し…いや、かなり普通過ぎるが一大決心してこれから告白しようとする女の子に笑いを求めてはいけないような気がして謙也はそれ以上考えることを止めた。
教室に戻ろうしていたと謙也だが、これはなかなか見ない現場なので立ち止まり、外の景色を見る振りをして2人の様子を上から覗き見る。
謙也のいる場所は校舎の2階、それに財前たちからすればほぼ真上にいる状態なので意識して上を向かない限り気付かれはしないであろう。
しかし覗き見るのはいいが、肝心の話している声が聞こえない。
2人も必要以上に大きな声では話さないであろうし、休み時間も終わる時間帯なので廊下には生徒が溢れ返っており、無駄に声量が大きいので余計に聞こえなくしていた。
しかたなく財前の様子だけでも見ようと意識を2人に戻すと、財前はすぐにその場から立ち去ってしまい、残された女の子の姿がとても哀しそうであった。
振ったんやな――――――
先ほどまで興味津津といった雰囲気であった謙也は、急に落ち着いた様子と言うよりもどこか冷ややかな視線をいつの間にか向けていた。
財前が彼女を振った理由、それは謙也のことが好きだから……
財前は本当に自分のことが本気なのだと実感するが、まだ男同士の恋愛を割り切ることが出来なかった。
『財前の為にも――――』
白石の言葉が何度も頭の中に響き渡り、謙也はもう一度考え直す。
少しは財前に揺れ動こうとした心、しかし財前の為を思うなら告白は断るべきだ。
これからの財前の人生を考えると………
人の人生をどうこう言う権限など謙也にはないのだが、こんな一時の気の迷いで遠回りをさせてはならない。
「ちゃんと断らなあかんわ…」
もう少しで流されてしまいそうであった…告白した女の子には悪いが、考えるきっかけを与えてくれて感謝している。
声に出して自分自身に言い聞かせるようにして謙也は予鈴のチャイムが鳴り響く中、教室へと戻って行った。
********
「あっ、謙也先輩…」
「ちょうど良かったわ、話があんねん」
放課後、部活へ向かう生徒の波を逆らって謙也は2年の教室が並ぶ階まで来ていた。
タイミング良く財前と会うと2人は空き教室に入った。
「今日告白されとったな」
「見てたんすか?」
「たまたまや…で、どないしたんや?」
「……ほんまはわかっとう癖に」
こんなことなら部活で話せばいいこと、財前は部活に行くように謙也に促そうとしたが、そうもいかなくなった。
「あぁ…わかっとうよ。光が本気なんもわかった」
「今まで信じてなかったんすか」
「半信半疑っちゅうトコやな……で、本題に入るんやけどあん時の返事、してもいいか?」
「期限までまだありますけど…ま、いいですわ」
「……俺、光とは付き合えんわ」
やっぱり―――――――――
謙也の雰囲気からこうなることを財前は大体予想していた。
しかし面と向かって断られると内心かなりショックである。
しかし財前はそのような雰囲気を一切表情に出すことなく、いつも通りに謙也に接する。
「そうですか。……謙也先輩最後に我が儘聞いてもらってもいいですか?」
「頼み事にもよる……」
「俺と土曜日、デートしてください」
「はぁ?デートって…」
「言い方悪かったっすね、俺の遊びに付き合うてください。まだ期限中ですし…いいっすよね?」
「期限中って財前まさか…」
「まだ諦めてないっすから。望みは薄いみたいですけど」
財前の根に負けた謙也は渋々土曜日の約束を承諾してしまったのである――――――
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