「謙也の髪の毛ってフワフワやな」
「誰が天パやねん」
「誰も天パなんて言うとらんから。…にしても脱色で髪痛んどるやん、ちゃんとトリートメントしとんか?」
「うっ…ちょっとサボり気味」
「サボったらあかんやん、可愛いマロンちゃんやのに」
「意味わからんから…なぁ白石、ちゃんとトリートメントするからさ…」
「謙也先ぱ……」
「買物一緒について来てぇな」
「あぁいいで…なぁ、財前」
「(絶対わざとやろ…)何のことっすか?」
「光、いつ来たん?!」
「さっきっすけど?(…なんで部長誘うんすか、しかもさっきから頭撫ですぎやし)」
「光?………怒っとる??」
「別に、怒ってませんけど?」
「(おぉ恐っ)なら謙也、ちゃんと話が決まったら詳しく決めような」
「??…白石もぅ行くんか?」
「(ほんまコイツ俺を殺す気か?)あぁ、後は財前とごゆっくり」
「(部長はよ帰ってください)…どうも、きっと直ぐに断りの連絡入りますんで他の予定入れといていいですよ」
「さようか」
******
「なぁ、やっぱ光怒っとるやん」
「怒ってません、不機嫌なだけですわ」
「どっちも似たようなもんやん……」
「何か言いました?」
「なっ、何も言うとらんって!……なぁ光?何かあったらちゃんと言ってな?」
「…わかりました、言いますわ。さっきから先輩、部長に頭さわられすぎ」
「だって髪の話しとってんもん」
「限度越えすぎ。それから…なんで部長誘うんすか?」
「えっ……財前誘って欲しかったん?」
「先輩、阿呆っすか?」
「あっ阿呆ちゃうもん!」
「じゃあ俺の言いたいことわかってくださいね」
「うん」
「謙也は誰のこと好きなん?」
「はっ、えっ、あっ/////」
「(あっ、赤くなりよった)…言うてください」
「えっと…俺は、その………ひかる」
「はぁ?聞こえませんわ」
「光んことが好きや!!!!」
「(なんやこの可愛い生き物は…)」
「……聞こえた?」
「聞こえましたよ」
「じゃあ…光も言うて?」
「(押し倒したろうか…)俺も謙也のこと好きですわ」
「へへっ。…で、なんで光は怒ったん?」
「はぁ?(まだわからんのかこの人は…もう降参や)」
「ん?」
「好きな奴が目の前で違う男を誘っている姿見て気分良くする奴なんていないですけど?」
「………ごめん光」
「わかってくれたらいいっすわ」
「じゃあ、白石には断るから…その………一緒に行こ?」
「いいっすよ」
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