※青龍メインです
頼朝の手から逃れる為に、私達は九郎さんと弁慶さんが昔暮らしていた奥州・平泉まで来ていた。
だが、鎌倉からの呪詛の種が仕掛けられ私達は日々その呪詛を封印しに歩き回っていた。
そんなある日・・・
「先輩、お団子作ったんです。皆さんで食べようと思って」
「ほんと?!もちろん食べるよ」
「ならいつもの大広間で皆さん待っています。・・・そうだ先輩、兄さんと九郎さんを見ませんでしたか?」
「将臣君と九郎さん?見てないなぁ・・・私も探すよ」
「なら、先輩はそっちをお願いします」
「わかった」
譲と別れた望美は各部屋を見て回ったが、2人とも姿が見えない。
残すはあまり人が立ち寄らないような場所のみ・・・・・・
そのような場所にいるとは思えないが、念のため調べてみることにした。
灯りも燈っていないその場所は何とも言えない奇妙な雰囲気が漂っていた・・・
そして曲がり角を曲がったところで鮮やかなオレンジの髪が目に付いた。
「九郎さん、こんな所にいた!!!!」
「何だ望美か・・・どうしたんだ?こんな所まで来て」
「それはこっちの台詞ですよ!!そうだ、譲君がお団子を作ったんです。皆待ってるので行きましょ」
笑みを見せて皆の所へ戻ろうとした望美の手を、九郎は掴んだ。
いきなりのことに望美は驚き、振り返った。
もちろん九郎も慌ててその手を離した・・・
いつもと様子の違う九郎に望美は顔を覗き込む。
「どうしたんですか?」
「いや、何でもない。すぐに行くから先に行っておいてくれ」
「うん・・・」
心配そうに望美は皆の許へと戻っていく。
その背中と、先ほど手を掴んだ自分の手をジッと見つめる――――
「どうして・・・俺はこの手を離すことができないんだ」
「それは・・・お前の所為じゃねぇよ」
「まさぉ・・・み」
九郎の後ろで壁にもたれ、将臣は月を見た。
「だが、望美も将臣も譲もここの世界の人間ではない・・・それに約束したのだ。源氏と平家の戦が終れば、無事に元の世界に戻る手助けをすると・・・」
「だから、まだ終ってねぇんだってば。俺もアイツも・・・譲もそう言うと思うけどな」
「俺の勝手な私情でか?・・・何となくわかるな、平家がお前を必要としていた理由が」
「なっ、何だよいきなり」
いきなり自分の話を振られて、思わず将臣は笑ってしまった。
しかし、九郎はいたって真剣に、だがとても悲しそうな表情をしていた。
「俺が今将臣の立場なら・・・そのような言葉はかけられない」
「買いかぶりすぎだ・・・俺はお前の方が―――――」
そうだ。平家が必要としていたのは有川将臣ではない。還内府、平重盛なのだ・・・
あれだけの人数がいて、一体どれだけの人間が『有川将臣』という人間で見ていただろうか・・・
それに比べ九郎は自分の名で、皆を引き連れ勝ちを挙げてきた。
将臣は九郎の横を通り過ぎ、角で立ち止まった。
「お前の方がよっぽどだぞ。お前やアイツがいたから・・・源氏じゃない奴等はついてきたんじゃないのか?」
「それは望美のおかげだろ?」
「でも、実質戦で俺達を引っ張っているのはお前だ、九郎。もっと自信持っていいと思うぜ」
「将臣・・・」
「俺達はこの時代が平和になるまで帰る気はない」
「すまない・・・」
「まぁ・・・それに」
「?」
「俺は地の青龍がお前で良かったと思ってる」
「・・・それはこっちの言う言葉だ。お前が対でなければ・・・俺はここにはいなかった」
「サンキューな。さぁて、団子食いに行こうぜ!!」
「そうだな」
将臣は九郎の肩に腕を回すと、皆のいる灯りの燈った方へと歩いていった――――――――
***
死んで来い!!!!!
青龍CP大好きですvv(爆
みんなから弄られ愛されてる九郎が大好きですvv
うちの妄想の産物でしたとさ・・・
おわれ・・・orz
PR